NPB・MLB球団を渡る歩き、引退後はパ・リーグ球団を中心に投手コーチで、大谷翔平選手や佐々木郎希選手らを指導。
今年から、ロッテの新監督として注目を浴びている吉井理人さん。
今回は、その吉井さんの独特の「投手論」や「コーチ論」について書かれた著書を紹介したいと思います。
「投手論 吉井理人」 について
こんな方は一度読む価値があると思います☆
・野球に取り組む方
・ピッチャーの方
・野球の監督・コーチで、心得や選手との接し方を学びたい方
〜あらすじ〜
近鉄バファローズ、ヤクルトスワローズ、そしてニューヨークメッツへと日米の球団を渡り歩いた著者。
メジャーでは通算32勝し、日本人初のポストシーズン開幕投手も務めた。日本ハムファイターズの投手コーチ就任後には、二度のリーグ優勝に貢献した。
なぜ著者は、150キロの剛球を投げなくともメジャーで先発投手として勝ち星を積み上げられたのか、また、ダルビッシュ、吉川投手などを球界を代表するエースに導くことができたのか。
そこには、既知の投手観とはまったく異なる「投手魂」が存在していた――「打たれてKOされた時こそ、偉そうにベンチに帰って来い。打たれて下を向いたら罰金」と著者は教えていた。
また著者は、投球術についても既知の投球論に異を唱える――「打者は、ゴロを打とうとするのに、なぜ投手は、低目に投げなければならないのか」と。
従来の野球の見方を覆す、新しい野球論。野球ファンはもちろん自分らしく生きたい人は必読の一冊。
https://www.amazon.co.jp/投手論-PHP新書-吉井-理人/dp/4569810012
Pick up ポイント
コーチの心得
コーチは、根拠があってもなくても、自分の指導法に自信を持っている。
だからこそ、「この部分を直せば、この選手はもっとよくなる」と欠点を修正することばかりを考えてしまう。
そうなってしまうのは、「自分が強く言ううことで選手に自分を認めさせたい」「舐められたくない」
という思いが人間の心理には潜んでいる。
→最もだと感じました。僕も部活を長くやってきて、様々な監督に指導されてきましたが
この心理に出くわす事が多かった様に思います。しかし高校生・大学生ですから一定は必要かもしれませんが・・・痒いところを突くなぁと思いますし、コーチングなどをしていく際は気をつけないとなと感じました。
コーチも見られている
吉井さんが心かけていたこと
・ベンチで不安な顔を見せない
・抑えても極端に喜ばない→それまで不安だったんだと、ピッチャーに伝わってしまう
ベンチがびびっていると、選手が馬鹿にしだす
・ブルペンに電話する時も、マウンドから見えない様に
・腕組みはしない→威圧感を与えて、ひねくれた受け答えになってしまった経験があった
KOされた時の態度
ノックアウトされて交代させられた時、シュンとなっている選手は、厳しく叱ったそう。
理由は、交代させられた時は相手も見ていて、次の勝負にまで関わってくると考えているから。
心理を見抜かれて、配球を読まれてしまうこともある。
監督としての心構え 〜ボビーバレンタイン〜
「10人選手がいたら3人は俺のことが好きな選手がいて3人は大嫌いな選手がいる。残りの4人は監督のことなどどうでもいいと思っているが
その4人が大嫌いに引き込まれないように注意してみておくのが、チームを纏める最善の方法」
手の気持ちをいかに把握できるか
コーチングは心理分析に似ている。選手がどんな気持ちなのか、そのことを理解できる技術をコーチが持っていれば
チームはよりスムーズに機能していく。異なる観点からヒントを与えることができれば、助かる選手も出てくる。
選手の気持ちを把握しながら、自分の学んできた経験を伝えることができたらすごくいい。
三種類のストレート ⦅投手論⦆
100%で投げる→1試合で1、2球 大事な場面では、力むから使わない。試合の初球とか。
80%で投げる→ピッチャーが力を出せる状態。これがほとんど
75%で投げる→打者にばれない程度に(本人しかこの力加減はわからない)力を抜く
これは投げ分ける技術にも感心したのですが、80%をベースにする考え方がすごく参考になりました。
まとめ
吉井さんの独特の考え方や、お人柄がすごく伝わる本で
凄く面白いと感じました。
考え方がすごく柔軟で、選手の観察力がある方だなと感じました。
監督やコーチとしての、心得や選手との接し方など非常に参考になると感じました。
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